ターボ機械流体設計統合システム TURBOdesign Suite

次期バージョン TURBOdesign Suite 5.1 新機能情報 (2012年第2四半期リリース予定)

新搭載モジュール

TURBOdesign volute 逆解法ボリュート設計モジュール

TURBOdesign Volute

独自の逆解法技術によりボリュート流路設計を行います。ターボチャージャ、遠心圧縮機、遠心ポンプのボリュート設計を大幅に効率化します。
ボリュート流路設計モジュール
・ボリュート(スクロール)外周形状を、流線曲率法を応用した逆解法により設計 ~ ディフューザ出口速度と流出角
  を初期条件として規定します。
・矩形/円形断面を問わず、流路断面形状を自由に設定可能です。
ボリュート外周形状算出例 ボリュート設計結果出力例(IGES形式CADモデル)
▲ ボリュート外周形状算出例 ▲ ボリュート設計結果出力例(IGES形式CADモデル)

既存モジュールの機能強化

TURBOdesign cfd ターボ機械翼解析専用CFDソルバ

TURBOdesign CFD

TURBOdesign1で設計したターボ機械羽根車の性能を短時間かつ高精度で評価できるCFDソルバ。既存翼のメッシュ生成も可能
・2つの周期境界面における解析格子がそれぞれ一致しない状態の解析メッシュが作成可能に
・圧縮性流れにも新たに対応!圧縮機・ターボチャージャのCFD解析が可能に
・k-ωモデル等、数種類の乱流モデルを新たに搭載
TURBOdesign CFDによるメッシュ生成例 TURBOdesign CFDによるファン流れ解析ポスト処理例
▲ TURBOdesign CFDによるメッシュ生成例 ▲ TURBOdesign CFDによるファン流れ解析ポスト処理例

TURBOdesign Suite 5.0 新機能のハイライト (2011年12月7日リリース)

TURBOdesign Suite 5.0 の新機能

3次元翼設計システムからターボ機械の流体設計統合システムに進化!
逆解法による設計を扱うパラメータスタディ/最適設計業務を効率化!

本バージョンアップでは、子午面流路設計と最適化設計の各モジュールの追加により、ターボ機械の流体設計を総合的に行う設計システムに進化しました。 また、3次元逆解法による翼設計モジュールTURBOdesign1の機能追加により、パラメータスタディ/最適設計業務を大幅に効率化できることが期待できます。

TURBOdesign Suite 5.0 新機能の詳細 

※オプション機能が含まれます。詳しくは、弊社営業部までお問い合わせください。

◆ターボ機械子午面設計モジュール 「TURBOdesign Pre」

 ターボ機械の初期段階の設計として、1次元性能予測を行い、出入り口径など基本寸法設計を行って子午面形状を求めます。設計対象ごとにモジュールがさらに細分化されており、TURBOdesign Suite 5.0では、遠心コンプレッサと遠心ポンプの各設計モジュールが搭載されます。
 最初に、流量、回転速度、ならびに揚程/圧力比、といった設計諸元の各数値を入力します。続いて、設計対象範囲を設定します。対象範囲は、インペラだけでなく、ディフューザガイドベーンやベーンレスディフューザも可能となっており、さらにボリュートの1次元設計も行うことができます。入力内容に基づいて子午面形状を算出し、TURBOdesign Preに搭載された各種損失モデル(表面摩擦損失、チップクリアランス、衝突、混合など)を用いて、インペラやディフューザなどの流路における効率を求めます。結果出力として、TURBOdesign1/TURBOdesign2で入力される.mriファイル形式での子午面形状データを生成することができます。
 TURBOdesign Preの特長として、以下の2点が挙げられます。

(1) 子午面形状をごく短時間で求めることが可能
(2) TURBOdesign1/TURBOdesign2で損失低減効果の高い子午面形状の設計が可能

 例として、他の設計システムにより求められた子午面形状と比較した結果を示します。下図ではNs150の遠心ポンプの子午面設計例を示します。他の設計システムで求められた子午面形状のもとでTURBOdesign1により逆解法設計を行うと、相対速度分布は流線方向に進むにつれて、細かく変動します。対してTURBOdesign Preにて設計された子午面形状では、速度分布はなだらかに推移し、急変する箇所がなくなります。TURBOdesign1のポテンシャル流れ計算において、速度勾配の高い箇所・速度の急変する箇所は、粘性の影響がある流れ場においては流れの剥離につながり、損失の原因となります。この点から、TURBOdesign Preで設計された子午面形状の方が、損失の小さいインペラ翼形状を設計できるといえるでしょう。

設計された子午面形状 TURBOdesign Preの子午面形状設計によるインペラ内流れ場改善事例
設計された子午面形状 翼面上相対速度分布の比較
▲ TURBOdesign Preの子午面形状設計によるインペラ内流れ場改善事例
同一の翼負荷分布を与えるとTURBOdesign Preで設計した子午面形状では翼面相対速度の変動が少なく損失が小さいと考えられる。 逆解法設計で設定する翼面負荷分布と子午面形状のマッチングを改善。

◆3次元逆解法との連携による多目的最適化設計モジュール 「TURBOdesign Optima」

 翼負荷分布、スタッキングといったTURBOdesignのパラメータを設計変数として最適化設計を行うモジュールです。実験計画法(DoE)、応答曲面法(RSM)、遺伝的アルゴリズムなど、様々な最適化手法を実装しています。
 最適化プロセスにおける性能評価は、TURBOdesign Suiteの流体解析モジュールTURBOdesign CFDだけでなく、お持ちのCFDソルバによる流体解析を用いることも可能です。また新たに搭載された、TURBOdesign1からの損失や強度などに関する出力値基づく性能評価を用いることも可能です。
 最適化ワークフローは定型化されたいくつかのパターンから選択して設定する形になっており、TURBOdesign Suite 5.0 では、以下の2種類のワークフローを設定することが可能です

① TURBOdesign1 + MOGA
 TURBOdesign1の逆解法解析により得られたインペラやディフューザガイドベーン形状とともに算出された性能・強度を目的関数とした、多目的最適設計を行います。最適化アルゴリズムとして、ADT社によりコーディングされたNSGA(Non-dominated Sorting Genetic Algorithms)アルゴリズムを使用し、TURBOdesign1で1~2分以内の計算で形状と性能・強度を算出可能であることから、パレート解を求めるのに十分なケース数を1日~2日で実行することができます。
TURBOdesign1+MOGA ワークフロー
▲TURBOdesign1+MOGA ワークフロー
② TURBOdesign1 + 外部CFD/FEA解析ソルバ + DoE + RSM + MOGA
 ユーザ様がお使いの外部CFD/FEA解析ソルバを利用して求めた性能・強度を目的関数とした多目的最適設計を行います。最適化アルゴリズムは上記①と同様の多目的の遺伝的アルゴリズムを用います。効率的に最適化プロセスを行うために、実験計画法(DoE)による設計変数のサンプリング、応答曲面法(RSM)による目的関数の近似モデル算出を行い、最小限の解析ケース数で最適化探索を実施します。
TURBOdesign1 + CFD/FEA + DoE + RSM + MOGA ワークフロー
▲TURBOdesign1 + CFD/FEA + DoE + RSM + MOGA ワークフロー

 今後のバージョンアップで、さらにワークフロータイプを追加搭載する予定です。ご期待ください。

◆TURBOdesign1の性能データ出力機能

 3次元逆解法による翼設計モジュールTURBOdesign1も本バージョンより新たに機能が追加されています。逆解法計算が収束した後、設計形状やポテンシャル流れ計算の結果得られた流れ場のデータなどのファイル群が出力されますが、これらのファイルに加えて性能や強度に関する値をテキスト形式のデータファイルに出力する機能を追加しました。
 出力項目は、ポテンシャル流れ計算で得られた翼面上の速度や圧力分布をもとに算出された、最小圧力や2次流れ係数、プロファイル損失などの流体性能に関する値と、逆解法により計算された形状に基づくスロート、リーン角や、羽根にかかる曲げ応力など構造強度に関する値が含まれます。
 詳細はインストールフォルダに含まれるTURBOdesign1のUser Manualをご参照ください。このようなテキスト形式のファイルを、データ分析や外部最適化エンジンにおける性能値の認識にご活用いただくことが可能です。前述の新モジュール「TURBOdesign Optima」では、このファイルの値をGUIの中で表示し、目的関数の設定・確認を行うことができます。

◆TURBOdesign1スクリプト版における対象パラメータの拡張

 従来バージョンでは、スクリプト版を実行する際の翼負荷分布を設定するファイルであった「*.pcf」ファイルの設定対象パラメータを拡張しました。翼負荷分布に加えて、子午面形状、翼厚さ、rVt、スタッキング、ならびにスペックに関するパラメータを「*.pcf」ファイルで設定することが可能になりました。
 ファイル仕様の変更に伴い、pcfファイルの出力は、設計プロジェクトの設定メイン画面における[Post]→[Write pcf file]メニューに実施方法が変更となっています。
 各パラメータの入力内容は以下の通りとなっております。
①子午面形状セクション
 ベジエ曲線の制御点による形状パラメータ指定と、基本寸法パラメータ指定の2種類の指定方法により子午面形状を設計パラメータとすることが可能です。
②翼厚さ設定セクション
 GUIでの指定と同様に、一定翼厚さ指定、ファイル入力指定、Bスプライン制御点指定、ならびにNACA翼番号指定の4種類指定方法がスクリプト版でも可能となります。
③rVtセクション
 翼の出入り口におけるrVt値の分布をpcfファイルで設定することが可能となります。設定方法はGUI版と同様に、ファイル入力、直線分布、2次曲線分布、ならびにBスプライン制御点によりそれぞれ可能です。
④スタッキングセクション
 スタッキング分布の設定をpcfファイルで行うことが可能となります。設定方法はGUI版と同様に、ファイル入力、直線分布、2次曲線分布により、それぞれ可能です。
⑤スペック指定セクション
 スクリプト実行時における、羽根枚数、回転速度、ならびに体積流量の指定を、pcfファイルを用いてそれぞれ行うことが可能になります。

◆TURBOdesign1の子午面作成機能における曲率表示

 TURBOdesign1の子午面形状入力メニューの中に、子午面流路のハブラインとシュラウドラインの曲率分布を表示する機能を追加しました。

◆TURBOdesign1のNACA翼厚さ分布設定

 TURBOdesign1の羽根厚さ入力メニューの中に、NACA翼の4桁・5桁の各系列の翼厚さ分布を設定する機能を追加しました。

TURBOdesign1厚さ設定画面NACA翼

▲羽根厚さ入力メニューにおけるNACA翼設定入力例

◆TURBOdeisgn CFDにおけるボリュート損失予測

 遠心型インペラの流れ解析により得られた流れ場をもとに、ボリュート損失の予測値を算出する機能を追加しました。
 Specウインドウにボリュート損失予測値の算出可否を選択するメニューが追加され、ボリュート入口ならびに出口の断面積を入力すると、CFD解析実行後に出力される結果サマリーデータファイルに算出されたボリュート効率が記述されます。この機能により、遠心型のポンプならびにファン・圧縮機の、ボリュートも対象範囲とした効率値の算出が可能となります。

動作環境

設計結果出力形式

[CAD] IGES点列, IGESサーフェス, STL
[CFD] PLOT3D, DAWES Code, TurboGrid, BladeGen, FLUENT G/turbo, Es-Turbo, TRAF Code

稼働環境

Windows 32bit/64bit(Windows 7, Windows XP, Windows 2000)